2009年11月24日火曜日

澁澤龍彦 幻想の彼方


 10年前ぐらいにサンフランシスコの紀伊国屋で購入した 渋沢龍彦の幻想の彼方を引っぱり出して昨夜から再読し始めた。気がついたら午前3時45分で慌てて眠ろうとしたものの シュルレアリズムの作家達の作品が 目の前にちらつき朝方まで眠れず大変な夜になってしまった。色鉛筆の預言者ゾンネンシュターンの道徳的という形容詞を使っての題名からはじまり 潜在意識に働きかけるかなりエロティックな表現方法と 相反する作品の題名に困惑しつつ 精神が分裂しそうな気分を味わう。お前たちの中には 円滑の渇望がある。あらゆる円滑はおのれ自身に到達しようとしてよじれ曲がるのだとかすべての真理は曲がっている、時そのものが円滑...ニーチェのツァラストゥストラの一節とかが頭の中でぐるぐるまわる。表現しようとして 心の内部に入りこんでいくと常にそこには分裂の危機感があるのだろう。軸となるものが絶対的に必要だ。

2009年11月21日土曜日

絵付け終了

 あっという間に11月も半ば過ぎ。ガイドのお仕事もひとだんらくし、工房での仕事がスムーズに進みはじめ絵付けも終了した。例年に比べると数は少ないが 何とかセールを迎えられそうだ。常連のお客様より セール問い合わせの電話が入り初め少しほっとしている。この不景気の中あまり期待は出来ないと思っていた。何処のモールへ行ってもがらーんとしていて 人事ながら心配してしまう。今年のセールは息子の不参加の上 何時もお手伝いしてもらっているまりこさんが膝の手術のためきていただけない。ちょっと寂しいセールだねとBook ArtistのJantとしんみりしている。気を取り直して最後の追い込みにはいろう。 

2009年11月11日水曜日

法隆寺の夕日

                     宝竜寺夢殿
 高校時代の友人達と奈良に 旅行したらしい妹から法隆寺の写真が届く。同級生達と楽しい時間を過ごしたらしい。そういう時間が持てて本当に良かったなーと姉はうれしい。こういう風景は 30数年をアメリカで過ごしている自分の中にも日本人の心みたいなものを呼び起こす気がする。

2009年11月10日火曜日

お散歩



 ひさしぶりに太陽に 怠け心がしゃしゃりだしセルウッドの街をお散歩した。郵便局や銀行の用事を済ませコーヒーを片手に 歩き回る事2時間あまり。落ち葉のあまりの美しさに感動しつつ 新しい絵柄などもわいてくる。せっかくのお散歩も小雨が 降り出し急ぎ足で家路につく。

2009年11月4日水曜日

University of Oregon


 息子より興奮した声で電話がある。なにごとかとじゃっかんドキドキしながら話を聞くに丁度授業を終えたところらしく 幼き頃より見知った達磨が何故、達磨なのか判明したらしく 私にそのいきさつを教えようとしたらしい。Bodhidharmaと達磨が遂に同じものだと。禅宗の開祖なんだと早口にまくしたてる。母はその事を存じているかと聞いてきた。あたりまえだと
この母をなんとこころおえると 反撃した。

Smith family book store


 ユージンにある本屋の内部の写真が 先月訪ねて来てくれた姪っ子のファイルにあった。ホリデイセールを前に連日工房で、絵付けをしている私の心を揺さぶる様な本の山に しばし感動して見入ってしまう。出来る物ならこういう環境の中で暮らしたいなーと思う。何もいらないから手の届く所に溢れる様な本があったら最高だろうな。