2008年9月9日火曜日

二冊の本と宙返り

Front CoverFront Cover宙返り〈上〉
 
 この忙しいさなか 又しても読みたい本を発見。誘惑に勝てず購入した。二日前に,大江健三郎の宙返り読了。スピノザや宮沢賢治のグスコーブドリの伝説の挿入があったり ゆっくり読むはずが あっという間に終わってしまった。新しい人の思想を探る 少年期に聞いた神の声をを追い求める若者、癌を患い先の限られた初老の男 そしてそれを導こうとするかつて棄教したパトロンと仲介者が 新たに新しい形の教会を再建するために四国の 森の中に根拠地を作る。そして悲劇がおこり すべてが終わった時 若者はたとえ神なしでも 私たちの教会は魂の事をする場所であると。初老の男は若者に最期の言葉として やはり神の声が聞こえなくては行けないかね?神の声はいらないのじゃないか?人間は自由である方がいいよ。神なしでも俺はrejoiceというよ。この作品が一日でも早く英訳される事を望む。燃え上がる緑の木の三部作の続編のようだ。いったん神と信者たちをこけにした棄教者のリーダーたちが戻った来た。脇腹に聖痕をきざんで。待ち受ける急進派は、悔い改めを社会に求める構想を保ち 祈り続けてきた女達は、集団での昇天を意図する。教会は、再建されうるのか?読みごたえ充分。

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