2008年6月14日土曜日

父の日を前に思う事

 私の父は高校教師として大勢の生徒さんに力を注いだ。未だに教え子達が父を 大事にしてくれている。90歳を越して 体力とか記憶力とか衰え出しているが 純粋で優しい自慢の父親である。子供の頃父親が話していた 木曽川治水工事、薩摩義士の話は大人になり 辛い時にどんなに私に力を与えてくれた事か。水害に苦しむ人々のために何のゆかりもない美濃の地に 幕府の要請があったとは言え しかも薩摩藩を衰退させる幕府の企みだと分かった上で 出向いていった。多数の犠牲者をだし藩の財政も逼迫した。薩摩77万石をもって 徳川800万石を倒すといきり立つ藩士を ”幕府と戦うことによって罪もない子供や百姓たちが命を落とす。それよりこれを受けて美濃の民は救われ仁義の道にも添い ひいては家安泰につながる”と、薩摩藩の家老平田ユキエと伴に日本最大の治水工事を今から250年以上 前に行なった。工事終了後 平田ユキエは多数の死者を出した責任をとって自害している。
 卒業して鹿児島から旅だっていく若者達にどんな困難にも負けるな 君たちは薩摩義士の末裔なんだと伝えたかったのであろう。のちに父が退職した時 教え子達が彼を美濃の地に招待した。最高のお返しの様な気がする。私たち兄妹が小さいころ 先生 先生とやってくる教え子の皆さんから お年玉ももらったが それより おせち料理がどんどんなくなっていくのを 心配した記憶がある。私は昔から ファーザーコンプレックスとか 言われたがそれが何で悪いと未だに思う。 

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